「田島さん!?」


振り返ったあたしは、驚きながら声を上げた。


まさか、こんな所に田島さんがいるなんて…。


「アヤも一緒か……」


「こんにちは。あの、どうしてこんな所に……?」


綾が訊くと、田島さんが口を開いた。


「うちの会社が、今回の写真展のスポンサーなんだよ。それより、ユイ……ずっと店休んでるから心配したぞ」


「すみません……」


途端に申し訳なさが込み上げ、頭を深々と下げた。


自分の事で精一杯だったけど、せめて田島さんにだけには連絡しておけば良かった。


「いや……。元気ならいいんだ。また店に戻って来るんだろ?」


「あっ、わからないんです……。もしかしたら、辞めるかもしれなくて……」


「そうか……」


田島さんはどこか寂しげに呟くと、俯いたあたしの頭をポンポンと撫でた。