「澪は本当にそれでイイの?廉さんの所に戻っても、また同じ事になるかもしれないんだよ……?」


綾は心配そうな面持ちのまま、あたしを見つめている。


「もしそうだとしても……あたしはやっぱり廉が好きだから離れられない、かな……。ただの依存かもしれないけど……」


あたしはそう言って、笑顔で彼女を見つめ返した。


今度はちゃんと笑えたかな……


「そっか……」


「綾、ごめんね。ありがと!」


綾は困ったように笑った後で、小さく頷いた。


綾がそれ以上何も言わなかったのは、きっと彼女なりの優しさだったんだと思う。


恋愛って、難しい。


どうしてこんなにも、もどかしい思いばかりなんだろう…。


どうすれば、この恋は上手くいくんだろう…。


そんな苦しい気持ちを掻き消すかのように、綾が見ていた写真集を覗き込んだ。