「ここにいてイイんだよ?」


綾はそう言ってくれたけど、あたしは首を横に振った。


「いつまでも迷惑掛けられないよ……」


「何言ってんの!澪はちゃんと家事とかしてくれてるじゃん!あたしが帰るまで、いつも起きて待っててくれるし……」


必死になっている綾は、きっと責任を感じているんだ。


あたしの誕生日の時、あたしを廉に任せてしまった事を…。


口には出さないけど、それが綾の優しさ。


あたしを追い詰めない為に、彼女は普通に接してくれている。


だからこそ、あたしは少しずつ立ち直れた。


ただ、そうは言ってもまだ5日目…。


立ち直ったと言うよりは、ただの強がりかもしれない。


だけど…


あたしはやっぱり寂しがり屋だから、廉が必要なんだ。


例えそれが、彼への依存だったとしても…。