湯舟に浸かりながら、また涙が流れた。


「澪?入るからねっ♪」


ドア越しに突然そう言った綾が、バスルームのドアを勢いよく開けた。


「えっ!?」


「はいっ!!ちょっと失礼♪」


綾は戸惑っているあたしに笑顔を見せて、湯舟に浸かった。


「何で一緒に入るの?」


「たまにはイイじゃん!女同士なんだしっ♪」


ニコッと笑った綾が、あたしの顔に水を掛けた。


「ぶっ……!」


「あははっ!!澪のマヌケ♪」


「フッ……」


綾の笑顔を見て、あたしからも小さな笑みが零れた。


「よしっ!!あたしがシャンプーしてあげる♪」


彼女が手を伸ばして、シャンプーを取った。


「もう洗ったよ?」


「イイから、イイから♪」


綾はシャンプーを何度もプッシュすると、あたしの髪を洗い始めた。