廉はどうして、あたしを追い掛けて来なかったんだろう…。


あたしはユイさんの代わりだから、過去がバレたらもういらないの……？


それとも、もう気が済んだのかもしれない。


ねぇ、廉……


苦しいよ……


あたしは、また居場所を見付けられなくなるの……？


廉に愛されていると思っていたけど、それは違ったんだ。


彼は、あたしを『好き』とか『愛してる』なんて、一度も言った事が無い。


今更、そんな事に気付いた。


『俺の物になって』って言われて、恋人気取りだった。


同棲していたのは、もしかしたらあたしを見張る為だったのかもしれない。


仕事を辞めて欲しかったのは、ユイさんと同じ職業だったからなんだよね……？


あたしは廉だけが好きで、廉だけを見てたのに……


本当に嬉しかったのに……


こんな事になっても、あたしはまだ廉が好きなのに……