あの事件のあとからかなこはさくらに近づかなくなった。
それから数日たって今は学校祭の合唱練習中。
「ああ~ねむっありすもうすぐ伴奏じゃね?」
そういって笑いをこらえながら聞いてくるかなで。
ほんと腹立つ。
「誰のせいで伴奏やらされるはめになったと思ってんの」
かなでに1発いれてからピアノのもとに。
まったく練習してないけどいっか。
ピアノは昔からわりかしできたし。
椅子に座って楽譜の用意をする。
ふとかなでの方を見ると口パクで「がらじゃねーだろ」
といっている。
あとで覚えとけよと返して引き始める。

今日は学校祭。
そしてもうすぐ私たちの番。
「ああ~もうすぐうちらだよ、めっちゃ緊張してきたよ」
となりのかなでは今合唱をしているクラスに釘付けで私の話を聞いていない。
今合唱をしているクラスはあんずのクラス。
どんなけあんずのこと好きなの(笑)

あんずのクラスの合唱が終わって次は私のクラス。
私は間違えることなく伴奏を弾き終えた。

全学年合唱を終えて結果発表の時間。
うちのクラスは見事優勝した。

自分の家へ帰り、ベットに横になる。
「つかれた~」

チャララ~
-新着メール1通-
メールボックスを開くと懐かしい名前が。
‘林崎拓海‘
[今日伴奏おつかれ]
私が伴奏ひいてたの知ってたんだ~
[久しぶりだね☆まぢ疲れたよ~]
この日からたくみとまたメールするようになった。