行ってない。

あんまり痛くは無くなったし、家に帰ると学校に行く事以外考えると億劫になった。

「…大丈夫だから、行ってない。」

冷たい睨みに泣きそうになる。

そして、流れた沈黙に喚きそうになる。

なんか返事してよ!!
言った私が変みたいじゃない!!

下唇を噛んで、あんパンを睨みつけた。

京は面白そうに傍観を決めたらしいし。

「私、教室に帰っても良い?」

屋上は、昼休みに九条さんがいる時以外は来ないから居心地が悪かった。

京は私を見る前に少し海を見た。

傍観を決め込んだ京は、話す気はないらしい。

「…あんなか、帰れんのかよ。」

鋭い質問が海から飛ばされた。