海は、胡座をかいて私を見た。

てゆーか、見据えた。

吸い込まれそうになる瞳に捕らえられたまま、海は手を私の方に伸ばす。

「病院行ったか?」

その言葉と同時に頬に手が触れる。

とてつもなく、困った。

そんな表情でそんな事を言われると、本気で私を心配してくれてんじゃないかって思ってしまいそうになる。

優しくされるのは、慣れてないから。

「…関係ない。」

反射的に後ろにひいて、その手から離れた。

海は、手を下ろして私を睨んだ。

「あぁ?」

威嚇するような声と共に。

つい口癖が出てしまって後悔する。