紛らわしーな、と言う京を無視した海は煙草ケースをポケットから出した。

不良って本当に煙草吸うんだ…と感動してる暇はない。

ここはどこだ!?

体中がキシキシと痛み、動けなかったけどどこかの部屋のようだった。

私が寝てるのは、長ソファーの上。

「…ここは?」

まともに話せる海に聞いた。

「ホテル。」

サーッと血の気が引いた。

さっきまでは怖くないってゆーか、変だと感じていた二人。

「雨水、家は?」

名前を呼ばれるのは、久しぶりな気がした。

目に入った時計は、夜中の一時を回っていた。