私は窓際の列の前から
3番目に座っている男の子に
目がとまった。
「なにどうしたの??」
そんなことを夕菜が言ってたけど
その男の子に夢中で答えられなかった。
少し茶色っかかったやわらかそうな髪
背は私より大きくはないけど
細くて長い足
可愛い容姿に
くりっとした大きな目に
小さい唇
「ちよっと綾!!美術遅れるよ!!」
「ふへぇ・・・??」
バシッ
「いったあい・・・」
私は叩かれた頭を抑えた。
「綾がぼけ-っとしてるから
いけないの」
「ううっあっ美術だった!」
「さっきウチが言ったじゃん!!」
やばい・・・。
夕菜の怒りが爆発しないうちに
私は美術室へ向かった。