「ハァ!?どこが悪いっての!?楯岡副部長、あんた帽子屋?演劇の勉強で帝劇行ったの。わかる?」
「何が勉強だ!3日も帝劇楽しんで、日比谷公園で遊んで、3日目は浅草行って雷門行って仲見世行って浅草寺お参りして、最後は花やしきで遊んでたらしいじゃないか!!寿司、雷おこし、牛すき焼、天麩羅楽しんでやがったらしいじゃないか!」
なによ。花やしきぐらいいいじゃん。寿司おこし牛天麩羅いいじゃん。
「行くのはいいが部費で豪遊は許せんのだ~!大体どっかの歌に出てそうなとこばっか行きやがって~。」
何でこのタピオカ副部長が東京節知ってんのかな?
「そう、東京節よ。大正にはやった歌よ。なんだってアンタが知ってる訳!?」
「知ってちゃ悪いか!この豪遊娘が!」
このタピオカ。私を邪険にしまくりなんがムカつくなも~。よし、今日の抗争でこの邪険ともおさらばしてやる。
「今日で抗争を終らせんとするお前に倒せるか?この2人を。」
んおっ大樹に大心。何でまた。
「スンマセン。さっき副部長に拉致られて敵対するハメになったっすけど、オレは先輩とやり合う気はないっす。」
「安心しなさい大樹。アンタを攻撃対象には指定しないから。それより大心、アンタはなんだってそこ?」
「オレは自分の意思でアンタに敵対する。今までヒドい扱いをしてきたアンタに仕返ししてやるんだ。」
へぇ~っこの細目は反旗を翻すんだ。
早まるな。先輩を敵に回すのはいけない。考え直せと引き止める大樹を振り払いあくまで私と戦おうとする大心。でも私は細目と勝負なんかする時間はないのさ。
「そう、でも残念。私、アンタなんかと勝負する時間なんてないんだ。弥宵か雷夏で相手お願い。」
うん。逆境ナインでも言ってたっけ。小さいことに全力を出すべきではないとか。そう、今の私の相手はタピオカの副部長にドサクサでやってきた織田信市にその手下だけ。さぁ、いくかな。
「弥宵!援護射撃用意!」
弥宵の両手のモデルガンから飛ぶ弾は風を断ち標的を襲う。
「伊賀忍法風剃刀~♪」
一陣の風は剃刀のごとく舞い3人を襲う。あ、殺傷力はそんなにはないよ。ほら、ちょっと転んだら肘とか膝すりむくじゃん?それと同じくらいのダメージしかないんだよね。あとは衣服を切ったりもできるね。剃刀だし。