はぁ?あのヘッポコが?やっぱり立ってたか。抗争のフラグは。
「弥宵、杏香ファミリーを召集おねがい。」
のんびり構えてたら厄介なフラグも立ってたとはね。
「で、数は?大体でいいから言いなさい。」
「演劇部3年ほとんどだから13人、他運動部主将とエースが計26人、総数39人ってとこだな。」
ふーん。まあ私の派閥ならどうとでもこなせる人数ではあるか。





ドカドカドカ・・・
「藤林杏香とその派閥!今日あたりには全員そろって退部してもらうぜよ!」
「ヤダ。」
「ならば力ずくで退部させてやる!今日は助っ人にお前に振り回されてきた運動部が大勢いるんだ。覚悟せい!」
やっぱし強硬手段なんだ。
「へぇ~、助っ人の皆さん、ここで暴れたらどうなるかしら?特に陸上部や野球部は大会控えてるんだよね?もしこのことバレたらどうなるかしら?やっぱり出場停止よね~。他も活動停止になるんじゃないかな~。」
バレんかったら問題ないと言わんばかりに強気な運動部
「弥宵。」
弥宵はカメラを手に立っている。このまま抗争を行えば、一部始終を収めたこのカメラを即座に運動部顧問に明け渡すと警告するのだ。
私の一声は効いたらしく離脱を決め込む大半の運動部、残ったのは副部長と供にやってきた演劇部員とどっかで見た2人だけだ。
「弥宵、もうカメラはOK。構えて。」
構想は始めた時点で両者とも悪、ならばとことん悪になりきろうじゃん。
「藤林杏香!こないだよくもやってくれたな!!」
ん?私副部長に何かしたっけ?
「忘れたと言わせるものか!こないだの演劇での俺の見せ場シーンでのBGMを差替えやがってぇ!!」
差替え?何のこと?
「俺の・・・俺のあの時の見せ場シーンでのBGMはポルノグラフィティのメリッサだったんだがお前はそれを猫ふんじゃったに差替えた!それで俺は笑い者にされたんだ!ゆるさ~ん!!!」
あぁ、あったねぇ~。そんなの。でも私そんなのしたっけ?
「他にもまだまだあるぞ。俺らに黙って部費で帝劇見に行きやがってぇ!」