しかしみっちゃんも嵐のように去っていったな。おかげでハズいとこ見られた。杏香様にバレなきゃいいが。
「お兄ちゃ~ん。まだ学校いいの?」
ん?三羽留か。
「今日はやめときたいんだが。」
「何かあったの?」
「みっちゃんにハズいとこ見られた。それを杏香様に話したと思うと・・・。」
「へ~っそーなんだ。」
くふっくっくと妹は笑う。
「大丈夫だよ?お兄ちゃん。だって道奏お姉ちゃんそんなことしないでしょ?」
た、確かにみっちゃんはそんなことしないか。うん。なら行こうかな。
「あ、そうだお兄ちゃん。今日さ、帰ったら最近のキョンちゃんのこと話してくれるかな?」
さあ行こうとした刹那に妹はちょっと待った感覚で呼び止め急にそんな注文をしてきた。まぁできないことじゃないか。
と、もうこんな時間か。講義はバックレても問題ないか。なら演劇の練習でもやるか。演劇でも杏香様に認めてもらわねばならんからな。
だが、この時の私は学校を巻き込むような大抗争が起るとは予想していなかった。