でもその前にハッキリさせたいことはあるんだよな。
「杏香先輩、どうやって部室にコタツ入れたんすか?」
ヤッパリここはどうしてもハッキリさせなきゃダメだと思う。
「どうやってって、そりゃあフツーに持ってきて入れただけだけど。まぁなんだ、ボーイミーツワールドってドラマあったじゃん?NHKでさ。あれでもあったじゃん。部屋に車入れてたの。あれと同じさ。」
さっぱりわかんないんすけど(泣)
「つーか先輩、よく先生にバレなかったっすね。」
・・・
先輩はバカにしてる眼でオレを見つめる。
「せ、先輩?」
「アンタの脳ミソってカニミソ?私これでも忍者だからね、コタツを部室に入れるくらいどうってことない訳。わかる?ついでに大樹、帰ろうってしてなかった?」
「い、イヤ、そんなことは・・・。」
バレてる。ナチュラルにバレてる。
「今日はコタツあるからそう活動しないし帰ってもO.K.だよ♪」
え~っそうなるんだ・・・(汗)
「それにしても雷夏遅いわね~。しくじったんじゃないのかしら。」
雷夏先輩も何かやってんのか!?
「せ、先輩?雷夏先輩何を?」
「決まってるでしょ?部室にテレビを持ってきてる途中よ。」
テ、テレビって、部室が思いっきりくつろぎの部屋になりつつあるし!
「でも先輩、それじゃ先生とか他の先輩が・・・。ただでさえコタツとあるのに。」
「んなもん知ったこっちゃないわよ。いぃ、ここじゃ私がルールなんだからね!」
何言ってるんだこの先輩は。演劇部じゃ私がルールとかどっかの独裁者かよ。
そーいや部長の伊賀崎先輩も杏香先輩の言いなりだし他の3年や銭形先生以外の先生も杏香先輩には逆らえないらしいし。うん、杏香先輩はある意味最強だ。




バタ~ン
「お待たせ~。」
あ、雷夏先輩だ。って、テレビ持ってきてるんかな?
「雷夏~遅いじゃん。」
「ハハッゴメンゴメン♪映研からスペアのテレビ分捕るのに手間取ってさ。」
「分捕るのがムズかったら強奪でしょ(笑)」
何恐ろしいこと笑いながら言ってるんだこの人は。つーか映研が持ってるテレビ奪取したんだ。予備のテレビとか言ってるが地デジ対応じゃないか。BSもCSも映るぞこれ。