「失恋が苦しいって

先輩だって知ってるんでしょう…?」




「…っ」



「だか…ぅあっ」


喋ろうとして、突然前が見えなくなった。

男子の制服をこんな間近で見たのは初めてだ。



先輩の腕に抱かれていた。




「わかったから…

もうそれ以上言わないで…」





二人とも


自分の現実に目を背けることしかできない







それが残酷な結果であっても