三ヶ月前…
サトミの好きな人でもあり私が密かに思いをよせる人でもあるクラスの男子…山下ケン
身長179センチ,広い肩幅に細い腰,長くて細い,でも筋肉のついた腕,さすが陸上部と言えるたくましい足,そして筋の通った鼻,純粋な目,そして女子なら必ず落ちる爽やかで優しい笑顔
そんなケンに告白された
『僕,高木さんのことが入学した時からずっと好きだった…もうすぐ卒業だけど,だけど…僕と付き合って下さい!!』
もちろん断る理由なんかなかった
ただ…サトミには申し訳ないキモチでいっぱいだった
だけど,きっと…
きっと応援してくれるだろう…
『うん。いいよ…』
『ゃ,やった――――!!!!!』
ケンは喜んでいた
私も喜びたかった
けど中学3年になって
クラスに知ってる人が
全然いない私に声を掛けてくれたサトミをふと思い出した
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『私ね,山下ケンが好きなんだ… ミサは私のこと応援してくれるよね??????』
『―――――…うん』
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自分がしたことを悪いことだと分かっていながら
私はサトミを裏切った
ただ…サトミには私がケンと付き合ったことを言えなかった