心が崩れたままテレビの電源を切った。
瞬時にして静まり返る世界。
私は…私は…私は……何……?
こんなにも…こんなにも深く信じ合った二人の約束を…私なんかに果たせっていうの…?
罪にまみれた私に…二人の約束を果たせっていうの…?
「……っ……」
無理だよ…
無理だよ千夏さん…っ
「……っあぁ……!」
テレビの前にしゃがみ込んで泣いた。
私には…貴方たち二人の約束を果たすことは出来ないよ…。
何も考えずに、ただにこにこと笑って浜辺で指輪を交換すればそれで済む話…
それで終わる話……。
だけど私は…誠さんの優しさと温もりを知ってしまった…。
二人の気持ちの重さを…知ってしまった…。