しばらくして、先生が戻ってきた。 先生の横には、 兄の結城がいた。 ・・・真っ白だったはずのシャツは、 なぜか真っ赤になっていた。 「結城、怪我したの?!」 慌てて駆け寄って服のあたりを調べたが、 何もなかったので、 安著のため息を吐いた。 結城のじゃないなら、 いったい誰の血なの・・・? ――私は先生の車に乗って、 結城と病院へ行った。