カーテンから、先生が現れる。 「佐々木さん。 調子はどうですか? 何か思い出されましたか?」 先生の声は とても静かで優しいから、 なんだか落ち着く。 「調子は良いですよ。 記憶は家族のこととか、 なんか、いろいろ思い出しました!」 もう私が目を覚まして、 一週間がたった。 ふとした瞬間に少しずつ 記憶も戻ってきている。 頭痛と一緒に。