SunFlower―恋の花が咲くまでー


「化け物とかウケる!俺、昨日は見る余裕無かったから今度見に行こうかな?」

笑いながらそんな事を言う龍君……

『もう!笑い事じゃない!2人のせいで怒られたし、勉強も進まなかったんだからぁ!!』

思わず興奮してそんな事を言ってしまった……


「へ~あたしのせいなんだ?」

『へ?』


りっちゃんの言葉に思わず間抜けな声が漏れる。

「あたしが悪いんでしょ?安心して?今日からみ~っちり勉強教えてあげるから」

『ひぃ~!』

りっちゃんの黒いオーラと笑顔に悲鳴をあげる。

ひぇ~!!


――その後、テストまでの1週間……


「あんたそれであってると思ってんの?」

『いえ、すいません…』

「分かってんならとっとと直しなさいよ!」

『はいぃ~!!』

…りっちゃんのかなりのスパルタ式の勉強でなんとか赤点は取らずにすみました。


…女王様完全復活のようです!



テストも無事終わり、落ち着き初めた7月初旬。


「なぁなぁ、今週の土曜、将武高校の文化祭みんなで行かね!?」

お昼休みにみんなでご飯を食べてる時に龍君が言う。


『将武高校って智也の学校?』

「そうそ。昨日メール来てさー。久しぶりに会いに行こうかと思って!」

「あのチビに会いにこっちから行くのも癪な話しだけどね」

りっちゃんが横から言っている。

「将武ってこんな時期に文化祭やるんだな?」


「あー何か秋とかにやると他の学校とかぶって来る人減るかららしいよ。来年の生徒獲得の為じゃね?」

なるほど~。
太陽君と龍君の話しを聞きながら頷く。

「で?太陽土曜空いてる?」

「は?空いてるけど…なんで?」


「なんで…って決まってんじゃん!太陽も文化祭行くんだよ!」

「はっ!?なんで俺も?邪魔じゃね?」


「な~に言ってんだよ!俺ら友達じゃん!」

「でもさ…」


「暇ならつべこべ言わず行けば良いのよ!」


「はい…ってなんで俺怒られる訳!?」


かなり理不尽なりっちゃんの言葉に太陽君が嘆く。


「で、向日葵ちゃんは土曜大丈夫?」

『土曜かぁー…双子達が保育園休みなんだよねぇ…』

お母さんは仕事だろうしなぁ…愛理花に頼んでみようかな…?

「あーそっか…。じゃあ、双子ちゃん連れて行くとかは!?」

『いやいや!それは大変だよ!妹に頼んでみるね』

双子なんか連れてったら文化祭どころじゃないよ…。

「分かった!いざとなったら連れて来ちゃって良いからさ!」

『うん…ありがとう。ところで、智也のとこって何か出し物するの?』

「あ、なんだろ?そういや聞いてない!
食べ物屋とかじゃね?」

じゃね?って…。
適当だなぁ~;


「普通そこ聞かねーか?つーかマジで俺も行くわけ?」

太陽君がまだ納得出来て無いように言う。

「あんたまだそんな事言ってるわけ?」

りっちゃんが呆れたように言う。

「まぁ良いじゃん暇なんだろ?みんなでいこうぜ!」

「はぁー…分かったよ」


渋々ながらも太陽君が了承した。