「ちょっと、冴衣~。無視しないでよ」
「下行くの!!」
「じゃぁ、俺も~」
なんて、言って首に手を回してくる。
「ちょ、ちょっと!!」
「いいじゃん、いいじゃん」
玲音は、そう言って私と一緒に歩く。
玲音と、私は家がお隣同士で私の方が1コ年上。
それで、私は玲音の事が好きなんだけど……こんな調子じゃ、心臓いくつあってもたりないよっ!!
「さ~え?どーしたの?」
「えっ!?あっ、なんでもないよ。ってか、手はなしてくれません?顔洗いたいんだけどっ」
「はい。先に美和ちゃんの所いってるね?」
美和ちゃんっていうのは、私のお母さん。
なんかしんないけど、玲音はお母さんになついてるんだよね……。