準備は整った。




これから忙しくなる。



私は、タバコに火を付け、煙を深く吸い込んだ。




立ち上る煙を目で追っていると、貼り紙が目に入る。



署内、禁煙。




こんな貼り紙をした人間の気がしれない。




明日撃たれて死ぬかもしれないという危険な世の中。



こんな規則に従った所で、どんな延命の希望が持てるというのだろうか?




でもルールは、ルール。




守らなければならない。




私は、タバコの火を消した。



私の癒しスポット




5階の非常口へ向かう。




私は、小さなルールさえ守れない人間にはなりたくない。




そんな人間達が、この世を堕落させているのだから。