食卓にカレーライスが運ばれてきた。




カレーの匂いが場を和ませる。




「やっぱ、持つべきものは、友だねー。」




カレーを口に運びながら奈央は、しみじみと呟いた。



しかし、私はそれに同意出来ない。




「美佳、食べないの?」




一向に手をつけようとしない私を見て奈央が不思議そうに呟いた。




「仕事中だから・・。」




私は、呑気にカレーなど食べている場合では、無いのだ。




これから刑事が来る。




今まで、必死で追っていた麻薬取り締まり法違反の仲間。




それがまさか、奈央だったとは。