『うるせぇ!うらぁぁ!!』
『まだまだぁぁぁ!』

で、結局バスの後部座席でボブとクルクルが互いに鞄をブンブン振り回している。

その少し離れた席で『も~』と棒付きの飴を舐めているロン。

気がつけば後部座席付近にいた生徒達がジリジリと前に非難してきていた。

……早く着かないかなぁ、バス。

窓の外を見るともう駅はすぐそこ。

よかったぁ。

無事に帰れそうだよ。

バスは駅前で静かに止まり、前のドアがガシャンと開いた。

そこから我先にと生徒達が流れ出ていく。

ああ、これで私も開放される。

とりあえずは何事もなくここから出られ──

『後ろの4人は降りるなよ』

……なに?

今の地響き?

てか天の声?

ずいぶん低い声だけど。

『……学校戻すからな。乗ってろ』

……てかこれ運転手さんの声じゃね?