正直──

私はこの離島が嫌いじゃない。

住んでみたら意外に快適。

一人って面倒臭くない。


ずっと果てしなく広がる大陸で仲間から外されないように、笑いたくないのに笑って。

怒りたくても笑って。

私にとって笑いと傷は紙一重で。

『マジで男だろ?』と言われて『たまに自分でもそう思う』なんて笑いを誘う答えを用意して生きてきた。

笑い飛ばしてもらえばそれで安泰だと思ってた。

でもいつしか

笑えば笑うほど傷が増えて、だんだん深くなって。

笑われてることに気がついた時

私は血だらけで路頭に迷ってしまった。

あんな事になるくらいならもう一人でいい。

さっさと“ソウリュウ君”やっつけて

そして学校も辞めて、バイトでもしてひっそり生きてく。

適当に傷つかない程度に付き合って、笑って……。

それでいいんじゃないのかなぁ。

そんな生き方をしてもいいんじゃないのかなぁ。