「俺が『好きだった』って言ったら、なんつったと思う?」

あぁ……。ちゃんと言ったんだ?言えたんだ?

って私が言わせたんだけど。

見つめた自分の足先が小さく震えていた。

「……知らないよ、そんなの」

また可愛げのない返事が口をつく。

「……『知ってたよ。黒田が実は好きだった事』って」

「……あ、そ」

「んでぇ、『黒田は暴走堕天使が大好きなんだよね?きっちり暴走して来いよ!って背中押される程好きなんでしょ?暴走』って言われた」

「……………」

『ぜってぇお前のせいだろ』とアッキーはケタケタ笑った。

思い出すのはあのエレベーターでの私の捨て台詞。

“きっちり暴走して来いよッ!!”