「あれは、すげぇなんてモンじゃねぇよ?鼻の穴がでかくなって、ほっぺた真っ赤にして、でかい口を全開にして、ウホウホ言って──」

「……そんなにすげぇのか」

ミサキを頭に思い描いたのか、高藤がフッと小さく笑った。やっぱ高藤はミサキが大好きなんだってこの顔を見て妙に実感してしまった。


「ああ。お前見たことねぇもんな。かわいそーに。あ、“かわいそー”とか思っちった!“かわいそー”とか思って悪かったな」

アッキーはわざとらしくケケケケと意地悪く笑う。

それに反応して高遠の眉間のシワがまたキュっと深く刻まれ。

今度こそ、乱闘だぁ!!

確実にタイムアウトだろ!!