第2ラウンド──

なんでこの真っ赤は、私の出した手や足を払うだけで攻撃はしてこないのかとか、

ひょっとしてコイツは私に危害を加える気がないんじゃないんじゃないかとか、

そんな思いがグルグルと頭を駆け巡るけど。

だけどそんな事を思ったところで身の危険を考えると手は止められず。

だって舐められたしッ、耳!

しかも良く見りゃ、真っ赤な頭に同じく真っ赤なツナギ。

ツナギはファッションというよりは、黒い油シミが付いているから実用的に着てるらしいけど……。

でも真っ赤なわけで──

なんか……やっぱ危険じゃん!