「アッキー……」

「やっと気づいたか」

「小さい時はチビだったんだね?」

「そこじゃねぇよッ!!」

「てか私達知り合いだったの?」

「今はその話でもねぇ!」

振り返ると、アッキーは煙草をくわえてジーンズのポケットをゴソゴソいじっている。

本当は分かってた。

戻した視線の先。

柱には幾重にも幾重にも……

書かれては消え、消えては書かれた文字達。



まるで1つの願いを紡ぐように──


消えかけた想いを繋ぎとめるように──


“また遊びにおいで”
“待ってるよ”





婆ちゃんはずっと待ってたんだ……。


婆ちゃん……


寂しい思いさせて


ごめん──