「それを言うならタケルだ。名前間違えんなよ、紛らわしい」

すんません、と頭をポリポリかく中山。

また例の兄弟喧嘩か、と晴海先輩は小さく唸った。

はい?

兄弟喧嘩で?

……頭……かち割る?

かち割れるの?

どうなの、その兄弟。

常識的に見てどうなのよ、その兄弟喧嘩!!

そんな小さく心の中で突っ込む私の目の前で


「やっぱ血が繋がってないから──」
「まだ籍入れてねぇの?」
「入ってたら、こんな事にならないですよ?」


まるで意味分かんない会話が黄色と黒の間を行き来する。