……あの美少女がゴリラならば、世の中は珍獣だらけじゃね?

どんだけ贅沢いってんだよ、高藤は。

じゃ、私はどうなるん……あ、“ブス”かぁ。

仕方ないかぁ。

そうじゃなくて……



…………。

あぁ、なんでこの3人をこんなに寂しく感じるんだろ。

耳から指がスッと抜けて、顔を上げると中山が『バカは風邪ひかないって言うのにね?イヒヒ……』と笑っている。

まるでアッキーと高藤の感情が、流れ込んできたかのように……

なぜか私が哀しい。

中山が笑いかけてくれなかったら、涙がこぼれてしまいそうだった。


そして始業のチャイムが鳴った。