中山が前の席で漫画を読んでいるのを見ながら、今日も弱点探しの難航にため息をついた時、アッキーが眉間にシワを刻んで教室に入って来た。
「中山ぁ、またマコ喧嘩したって?」
「あ?あ、してた。なんで知ってんの?」
顔を上げた中山は口から飴の棒が出ている。
「ミサキから連絡あったから。……また絡まれたのかよ?最近喧嘩多くねぇ?」
「あ、絡まれたの俺ね。で、気がついたらマコが――」
ガコンッ。
アッキーが現在は不在の高藤の机を軽く蹴った。
「なんか、イライラしてんだよね、マコリン。いつもはミサキいる時は喧嘩なんかしないのにさぁ」
中山は口に入れた飴の棒をクイクイ上下に動かしながらそう呟く。
「……で、誰とやった?」
「二高の皆さんと」
「雑魚?」
「雑魚だと思う」
そう答えた中山の顔はよく見れば右目の上が切れていた。
見上げれば怒りオーラを何とか抑え込んでいるアッキー。
恐ッ!
「俺、あとで晴海先輩んトコ行ってくるから」
って声はほぼ地響き。
「あ、頼むなり~。すまんなり~」
そしてこの場面でさえ緊張感のないゴリラの度胸はやっぱ国宝級だ。
「中山ぁ、またマコ喧嘩したって?」
「あ?あ、してた。なんで知ってんの?」
顔を上げた中山は口から飴の棒が出ている。
「ミサキから連絡あったから。……また絡まれたのかよ?最近喧嘩多くねぇ?」
「あ、絡まれたの俺ね。で、気がついたらマコが――」
ガコンッ。
アッキーが現在は不在の高藤の机を軽く蹴った。
「なんか、イライラしてんだよね、マコリン。いつもはミサキいる時は喧嘩なんかしないのにさぁ」
中山は口に入れた飴の棒をクイクイ上下に動かしながらそう呟く。
「……で、誰とやった?」
「二高の皆さんと」
「雑魚?」
「雑魚だと思う」
そう答えた中山の顔はよく見れば右目の上が切れていた。
見上げれば怒りオーラを何とか抑え込んでいるアッキー。
恐ッ!
「俺、あとで晴海先輩んトコ行ってくるから」
って声はほぼ地響き。
「あ、頼むなり~。すまんなり~」
そしてこの場面でさえ緊張感のないゴリラの度胸はやっぱ国宝級だ。