店長の書いたデザインから先生が好きそうなのを選んだ。



初めて人の為に作るモノ…。



先生を思って、先生の笑顔を思い出しながら一生懸命作った。



「サチ、今日は終わり」

「…………」

「やめなさい!!」

「えっ!?今何時ですか!?」

「もうとっくに閉店。ムリしないの。サチが壊れたらどうすんの?」



店長に言われた通り、作業をやめて帰る支度をした。



残りは明日やろう。



「店長、バイト代いらないから作らせてください…」

「わかった。そのかわりゆっくり寝ること。今日は送るからバイクのケツで寝るなよ?」



店長はやっぱり尊敬する…。



初めて乗せてもらったバイク。



夏の風が気持ち良くてあたしにやる気をくれた気がした。



「サチ!!どこ行ってたんだ!!」

「サチのお兄さん?」

「父ですが…」

「お世話になってます、バイト先のオーナーです」

「あっ、店長さん!!こちらこそお世話になってますっ!!」



ありがとう、店長…。