泣いてしまいそうで強く首を横に振ることしかできなかった。



「俺はちゃんとサッチンの見方だから。真央もね?」

「真央さんも…?」

「ちゃんと見てきたつもりだよ?遊和とサッチンのこと。俺にしてあげられることはそれくらいでしょ?」

「先生…」



羽賀先生がこんなに頼もしく見えたのは初めてだった。



あたしには味方がいてくれる…。



父もきっと応援してくれる…。



ヒカリだって毛玉だって…。



きっとみんな応援してくれる…。



「やめない…。苦しいくらい好きです…」

「だったら俺も協力するから。ちゃんと連絡取り合わなきゃ。ね?」

「ありがとうございます…」



もうどのくらい泣いたのかわからない…。



羽賀先生なりの優しさなのか、頭をなでてくれた。



それが先生の手だったらなんて…考えて余計泣けた。



しばらく泣いてから落ち着いたあたしに羽賀先生は携帯番号を教えてくれた。



会いたい時はまず羽賀先生に連絡。



そう決めてから羽賀先生は病室に戻って行った。



今日明日はまず学校関係者が来るから控えた方がいいって言われて…。



帰るしかない。



あたしには何もできない…。