「しかも1人に
3回コクられたから…
回数で言ったら10回…??」


一応…全部ホント。
いくらなんでも
嘘はつけないからね。


向井は表情を緩ませて
あたしを叩こうとした。

叩くって言っても
じゃれあいみたいな。


「やぁ…ちょっ。」

あたしは咄嗟に
笑って避けた。
学校でも
いつもやられてるから
反射神経が…


「アハハハハハー」


向井さんとは
思えないくらいの笑い声。

少しびっくりした。


でもあたしは
向井さんの笑顔に
釘づけで…

あっ…
こうやって笑うんだ。


ドキン、ドキンー

胸が苦しくなった。