「映画、面白かったね!」

「そうだなー。やっぱでっかい画面で観るのは迫力が違うよな」


映画を見終わり、お昼時のピークを過ぎたファーストフード店で昼食を摂る。

向かい合って座りながら、映画の感想や他愛の無い話をして盛り上がった。


「そろそろ行くか?いろんな店回ろうぜ」

「うん!」


席を立ち、店内を出た。


ショッピングモール内のあちらこちらに立ち並ぶ様々な店を眺め、柚里に似合いそうな服を見つければ、その店に入って行く。

高い服でも試着するだけならタダ。

値段など構わずに、2人で服を吟味して、とりあえず試着。

何を着ていても柚里は柚里で、やっぱり可愛い。

中には手頃な値段の物があったりして、お財布と相談しながら柚里は気に入った服を購入したりした。


他にも、帽子屋さんや眼鏡屋さんでいろいろ試してみたり。

普段はコンタクトだけど、家では眼鏡を掛けて過ごすことが多い俺は、本気でメガネ選びをしてしまった。

鏡の前で真剣ににらめっこをする俺の姿が可笑しかったらしく、そんな俺に笑う柚里も可愛かった。