「信じられない。小泉が俺のモノだなんて…」

「…ねぇ、俺を…満たしてよ？」


顔を上げてそう言うと、三浦はキスをくれた。

始めの優しい口付けは、次第に身体を貪るようなキスに変わっていく。


早く…誰か…俺を満たしてくれよ。


流羽が幸せならそれでいいと思ってた。

でも俺は、その苦しみに堪えることが出来なかったんだ。

流羽の前でもう、笑えなくなってしまった。


行き場の無くなった心は、すがるように三浦に辿り着いて、偽りの言葉で、偽りの愛を囁き、三浦の心を満たしてやる。


その満たされた心を、俺にも分けて…？


けれど、俺の心は満たされることは無かった…