「お疲れ、今日もボールのキレが良かったな!」


練習を終え、ユニフォームから制服に着替えていると、隣に三浦がやって来た。


「最近、肩の調子良いんだよね」

「そうだ!今日は珍しく、幸村くんと香坂さんがいたよな。香坂さんも可愛いけど、幸村くんもなかなか…あの2人って確か、付き合い始めたんだっけ?」


練習後なのに、全く疲れを見せず口を動かす三浦に、思わず溜め息が零れる。


「そうだけど…」

「あー、いいな…可愛い者同士。萌える」


真顔で萌えると言われてもこっちの反応に困る。

部室に残っているのは、気付けば三浦と2人。

三浦の一方的な会話に耳を傾けていると、こんなことしょっちゅうだ。


「ねぇ、小泉。やっと2人になれたな。また…言ってくれないか?あれ…」

「………好きだよ、三浦」


三浦の目を真っ直ぐに見つめて言ってやる。


「嬉しい。俺も小泉が好きだ。…本当に、付き合ってくれるんだよな?」


三浦は、とても幸せそうだ。


「何度も言わせるなよ。お前なら、俺を幸せにしてくれると思ったんだ」


わざと頬を赤く染めて、恥ずかしそうに言う。

そんな俺を慈愛に満ちた顔で見つめると、三浦の身体に引き寄せられた。