「裸で寝たら、また襲っちゃうよ?」
メイド服と一緒に身体ごと壁に追いやられる。
「…襲う?何で俺を襲う必要がある訳?有貴には城崎がいるじゃん。俺は、城崎の代わりになんてなれないし、男なんだぞ」
有貴に怯むこと無く、淡々と言った。
そんな俺を、睨み返す有貴。
有貴は少し間を置いて、こう言った。
「まだ気付かない?好きでも無い奴を、俺は襲ったりしない。現に城崎さんとはまだキスも交わしてない。…わかるか?」
「じゃあ、城崎とは遊びなのか…?」
「遊びじゃない。気が変わっただけ。城崎さんのことは本当に好きだった。ちゃんとけじめは付ける」
黒く光る有貴の瞳には、俺の姿がしっかりと映されていた。