「んー?流羽起きたんだ。身体は平気?」


有貴がタオルで髪の水気を飛ばしながらリビングに入って来た。

上半身は裸のままで、下にスウェットを履いただけ。


「風呂だったんだ?」


さっきは服を着たままだったけれど、改めて見る有貴の身体は思わず口が開いてしまいそうなほど美しい。


「うん。さっぱりした…って、何見てんの」

「いや…別に。でも、なんか綺麗だなって思った」

「そう?流羽のがよっぽど綺麗だけど」


有貴はニヤリとする。


「…何だよ、その顔!俺、風呂入りたい!借りていいか!?」

「流羽ったら勝手に照れちゃって。風呂借りてもいいよ。つか、もうこんな時間だし家泊まってけよ。下着とか着替えは俺の使え」

「わりぃな。じゃあ、そうさせてもらうわ」


ソファーから立ち上がり、歩き出す。


「風呂どっちだっけ?」

「リビング出て左の突き当たり」

「わかった。ありがと!」