有貴は、押さえていた両腕を放し、置いていたショートケーキのクリームを、こんもりと手に掬った。
「生…クリーム…?」
「そ。今、可愛くしてやるから」
1度微笑めば、容赦無くシャツを捲り上げ、俺の胸の飾りに生クリームをデコレーションした。
そして、優しくそれを舐め上げる。
「……あっ、んあぁ…っ、や…っ」
俺の脳内がますます霞んでいく。
「…流羽の身体、甘い」
「…はぁっ…、有貴ぃ…」
「どうした?嫌だった?」
「そう…じゃ…なく、て」
言葉になどとても出来ず、とろんと潤ませた瞳で、訴える。
「…しょうがないな」