「俺は全然構わねぇよ」
「僕も。有貴さんがそう言うなら」
「そういう訳で、皆さんも一緒にどうですか?」
柚里が顔を出して、他の3人に呼び掛ける。
「俺達も、いいの?」
「これも何かの縁だし、皆さんと仲良くなりたいんです」
有貴が言った。
「じゃあ、お言葉に甘えて!」
「お邪魔しますー」
「あっ、どうもっ」
3人は、笑顔をちらつかせながら、有貴の周りに集まる。
さっきまではよそよそしい感じの彼等だったが、実際は人当たりの良さそうな人達だ。
「いやぁ、有貴がここに入って来た時、俺等も仲良くなりたいって思ってたんだけど」
「有貴と家族の人があんまりにもカッコよくて!お母さんも美人だったし」
「なんか高嶺の花みたいな?ちょっと躊躇しちゃってさ。悪かったな」
柚里が剥いてくれたフルーツを次々と平らげながら、喋り続ける3人。
互いに軽く自己紹介を終えた後から、こんな調子だ。