花瓶の中に、水を半分程注ぎ、そこに柚里から花を受け取って差していく。
そんな作業の最中。
「俺、柚里に伝えたいことがあって」
「ん、何?」
「昨日、有貴に告白しました」
「………えぇっ!?」
突然の報せに目を丸くする柚里。
「それで、無事…付き合い始められたっていうか…」
言葉にすると、どうしてこんなにも恥ずかしくなるんだろう。
ただ、このことはちゃんと伝えておきたかった。
柚里には本当に迷惑を掛けてきたから。
「…なんかすごすぎて、言葉に詰まるけど…でも、おめでとう!」
祝福する柚里は、何度も愛しいと思った、愛くるしい笑顔を見せてくれた。
柚里には、感謝の言葉をいくら並べても足りないよ。
けれど、それでも口からは感謝の言葉が溢れ出す。
「ありがとう…本当に、本当に、ありがとな…」