ガタン、ゴトン…



―…あといくつ駅あったっけな…。

結構あるなぁ。



ふぁっ。

隣で、爽が小さくあくびをした。

「…ごめん、更莉ちゃん…ちょっとだけ、眠るね。もし、起きなかったら起こして……」

そう言うと、爽は小さく寝息を立て始めた。





ガタ、ン





揺れた瞬間、爽の頭が、更莉の肩にもたれてきた。

ノースリーブのワンピースを着てきたため、爽の柔らかな髪が素肌に触れ、くすぐったい。



そんな愛おしい感触と、心地よい揺れの中、更莉も眠気を催した。



―…そうだ。昨日は、緊張してあまり眠れなかったんだっけ…。



―…ちょっと、だけなら…。





そして、更莉はまぶたを下ろした。