「さらに嫌いになりました…それに、英語は中学のときから嫌いなんで…」


「じゃあ俺が絶対好きにさせてやるよ…」

太陽が当たってやけに輝いて見える坂田先生の笑顔。
きっと、この人はすごい人間なんだな…
…こんな笑顔…私にはできない…


それに、こんな自信満々に…なんの根拠があるのかしら…

「な、なな、寺沢?…お前…毎日笑えてるか?」


ベンチから立ち上がり私の前にしゃがんだ坂田先生は真剣な表情で私を見つめる。

急になにをいうのかと思えば…

「関係ないでしょう?…初めに言っておきますが…私は1人が好きです。だから、余計なことはしないでください。」


「いーや?俺はお前が1人だからとかじゃなくてさ、寺沢…笑ったらもっと可愛くなるぞ?絶対なっ!…だからさ、俺がお前にいつか…笑顔をプレゼントしてやるよ。」

臭い台詞だけど、なぜだか、この人は信じてみてもいいかもしれない。そう思う私がいたのは確かで……



この青空の下で、指切りげんまんをしたのも…

確か…―。