それから1週間。
俺は大学を休みっぱなし。

しつこい程来ていた
安西からの着信は
あれ以来来ていない。

安西…………

会いたいけど
会いたくない。

背中で聞いたあの言葉の続きが
今でも気になって仕方がない…。



そしてその夜……



0時を回った頃、
部屋に電話を知らせる音がなり響いた。


【着信中 安西 友華】


久しぶりに見た愛しい人の名前で
俺は気付いたら通話ボタンを押していた。


「…はい。」
『…………』
「安西?どーした?」
『……けて…』
「え?」
『助けて…』

か細く今にも消えそうな声で、
安西は言った。

「どーした?」
『卓也が……』
「は?」
『…怖い…っ…怖いよ…』
「今どこだ?」
『いえ………』
「ってどこだよ!」

俺は安西の家の説明を聞くと
すぐにウチを飛び出した。

騙されたあげく、
その女を助けに行く俺は
どーかしてる…。

でも『バカだ』なんて言われても
気にしない。
何とでも言えよ。

好きな女を守れない方が
よっぽど格好悪い…!

俺はこんなに





安西が………







好きなんだ……!