「あ、お腹すいた?いま…」
着替えて何か作ろうと
その場から動いたアタシ。
「こっち来いよ。」
「え?」
拒否権のないアタシ…
言われた通りに汰壱の傍に行く。
そこには、汰壱がアタシの携帯の
受信ボックスを見ている姿があった。
「?!……なんで…?」
アタシは身の危険を感じ、
後退りするすると
すかさず汰壱がアタシを
固い床に押し倒し
馬乗りになってきた。
「汰壱…やめて……怖い…」
「佐藤さん、近藤さん、原田さん、望月さん、大塚さん、斎藤さん、山田さん、」
壊れたように、アドレス帳の名前を
読み上げていく汰壱。
「…やめて………!」
「『今日は良かったよ。またよろしくね』?『やっぱさくらちゃんが一番体の相性が良いなあ』?『明日も5万でどう?』?『愛人の話、考えてくれた?』?『明日、駅前8時で』?」
今度は受信ボックスのメールを
読んでいく汰壱。