そして、汰壱の事を全て話した。

「んー…難しいとこだな。」
「それだけ…?」
「オレは、さくらに彼氏が出来たってだけですげーと思う。」

は?意味分かんない。

「どういう意味よ?」
「オレが知ってるさくらはそんな奴じゃなかったもん。」

まあ、確かにそう。
今自分でも驚いてるとこだもん…。

「てか、さっきから携帯光ってるけど?」
「あ……」

しまった…!
学校に居るときから触ってないから
サイレントのままだった。

着信を見ると
全部汰壱、汰壱、汰壱。

「やば……」
「彼氏だろ?」

最後のメールには
"今からお前んち行く"
と残されていた。

受信時間は19:50。
今の時間は20:00。

嫌な予感がする……

「アタシ帰る!」

そう言うのと同時に、立ち上がった時

「待てよ!」

タカアキがアタシの手を握った。

「そんなカレシ…どうでもいいだろ?」

え……?

「オレなら、全部分かってやれる…さくらの事。」

"分かってるから"

汰壱の言葉とタカアキの言葉が重なる。

「だから…オレんとこ……」

「さくら!!」