誰でもいい………。
「た…いち。」
アタシは抱き締められたまま
初めてこの男の名前を呼んだ。
「ん?」
「甘えても…いいの?」
アタシ…誰でもいいんだよ?
「馬鹿だなー。俺に甘えなくて、誰に甘えんだよ?お前は俺の女だろ?分かってるから…。」
初めて、こんな優しい言葉を
教えてもらった。
「寂しいんだろ?怖いんだろ?なら俺が居てやるから…。お前はもう、一人じゃねーから。」
その日、アタシ達は初めて
キスをした。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
設定されていません
読み込み中…