彼女は浩之を見ると、真っ直ぐに腕を上げた。

手にはピストルが握られていて、銃口はまっすぐに浩之に向けられていた。

浩之の体から、生き延びるために必要なハズの気力が、吐息と共に抜けて行った。

もう、オワリらしい。

こちらに銃口を向けている、浩之より頭一つ分小さく華奢な体つきの相手を、ゆっくりと眺めた。